今回は背骨と足のゆがみから来る症状について述べていきます。
人間の背骨のしくみ
私たち人間はもともと四足歩行でした。
その時の背骨は、建物でいう梁としての役割をもっていて、縦にも横にも引っ張っても丈夫でした。
それから私たちの祖先は二足歩行を始めるようになり、背骨を直立させて、柱としての役割をするようになりました。

直立歩行をするようになってからは、両手を使えるようになり、脳もどんどん発達していくと同時に文明もどんどん発達していきました。
一方で、背骨と足に弱点を持ってしまうことになり、とくに重たい頭がからだの上部にあることにより、背骨に構造上負担がかかり、故障が起こるようになりました。
背骨が梁として機能していた四足歩行時代の時の背骨はまっすぐでしたが、四足歩行になってからは重たい頭を支えるうえに、移動の時に歩いたり、走ったりしたときの上下運動の衝撃をなるべく頭(脳)へ与えないようにS字のカーブを描いています。

もしもこのように背骨が衝撃を緩和するような形ではなかったら初期の頃の二足歩行ロボットのようになっていたでしょう笑
生物の進化はとても興味深いです。
しかしこのS字カーブがあるために故障が起こりやすく、それが様々な病気の引き金になってもいます。
背骨は上から頸椎七個、胸椎十二個、腰椎五個、仙骨五個、尾骨四個の合計三十三個の椎骨からできています(上図参照)
この各椎骨がずれたり、傾斜したりすることを副脱臼といいます。
この副脱臼により、椎骨が神経を圧迫し、その神経は全身の内臓につながっているので、様々な病気や故障を引き起こします。
例えば胸椎五番が故障を起こし、神経がうまく機能しなくなると、胃の末端部で十二指腸につながっている幽門

の働きが悪くなります。
そうなると、便秘や、胃炎や胃潰瘍を引き起こしたりします。
また、胸椎十番が副脱臼を起こすと、腎臓障害が起こりやすくなります。
このように背骨の故障が起こると様々な病気を引き起こし、逆にそれぞれの臓器の不調がそれに対応した背骨にも狂いを生じさせるそうです。
ただでさえ私たちは人類の進化の過程でこのような障害が起こりやすくなってしまったのに、姿勢が悪いと、上記で述べたように、よりからだに負担をかけ、さらに大きな障害を引き起こすことになります。
赤ちゃんがいる人は注意が必要で、無理に歩かせようとしてしまうと、背骨に異常をきたし、赤ちゃんの場合は少しの背骨ゆがみは発見するのが難しく、もしも赤ちゃんが副脱臼を起こしていてそれに気づかずに成長してしまった場合、虚弱体質になってしまう可能性が高いです。
しっかりと自分で歩けるようになるので、その感動の時まで待ってあげましょう。
日常で背骨がゆがんでしまう原因とそこから起きる症状
オフィスワーカーや一日中前屈姿勢で机仕事をする人は、胸椎の一、二、三、五、十一、十二番が副脱臼しやすく、それが肺、気管支、胃、子宮に支障をきたしてしまいます。
椅子に座ったままからだを同じ方向のみにねじっている人は胸椎十番の片側が磨滅していき、やがて腎臓障害の原因になります。
ゴルフや野球など片方にからだをねじり続けるようなスポーツは、同じように腎臓障害を引き起こしやすいので、それらの運動をする際には、反対方向にからだをねじったり、背骨のゆがみを矯正するような動きを練習後に取り入れましょう。
私が行っている格闘技にも左右の構えがあり、からだをねじってパンチを打つのですが、競技をする上での有利もありますが、からだにゆがみが生じないように左右の構えを練習しています。
足の故障とは?
背骨がからだの大事な柱だとすれば、足はそれを支えるための大切な土台になります。土台がもろければその上の柱や屋根がぐらついてきます。
片方どちらかの足に障害があるだけで、それに支えられてる上体は傾いていき、背骨が複雑なカーブに曲がっていき、椎骨を圧迫し、副脱臼を起こし、そこから上記で述べたように様々な病気を引き起こします。
そもそも足の故障とはなんでしょう?
まずは自分が普段履いている靴の裏を見てみてください。かかとの片側の部分はすり減っていませんか?
老若男女関係なく靴のかかとが水平の人はほとんどいないはずです。
左右前後、どれかの方向に片寄っているということは、自分の体重のかけ方の癖や、からだのゆがみが足に表れている証拠です。
動物は体が重くても足に無理な力がかかるということはありません。
しかし、人間は重たい体を二本の足のみで支えるので、どうしても足や膝に大きな負担がかかり故障が起こりやすくなってしまいます。
これは四足歩行から二足歩行へと進化した人間のもつ身体的なハンディとなります。
欧米の靴文化と健康
欧米では三歳までは足の関節を保護する編み上げ靴を履かせるのが一般的なようです。

イタリアでは子供の足に合う靴が無い場合は、医師の処方箋に基づいて靴を仕立てるそうです。
足に合わない靴は脳の前頭葉に影響するといわれ、日本よりはるかに子供の靴に気を使っており、お年寄りも編み上げ靴をはいて、足の関節を保護しています。
ドイツには靴医学というものも存在します。
日本での靴の歴史は欧米に比べて靴の歴史が浅いので、靴が日本に入ってきてからは、日本人は欧米人よりも足の故障が多いそうです。
下半身のゆがみを治す動画を張っておいたので、一分ぐらいで見れるので、ぜひ見てみてください。
骨盤のゆがみを自力で矯正するストレッチ
他にもたくさん下半身のゆがみを自分で治せる方法がたくさんありますので、ぜひ調べてみて実践していただけたらと思います。
そこにすこし時間をかければ将来病院に行くリスクを減らせます。
あなたの健康を願っています。