これは食物酵素の記事の続きになります。
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この記事では生の食物のもつ食物l酵素の力を色々な例を挙げながら見ていきたいと思います。
動物実験による酵素の重要さ
スコットランドのアバディーンというところにあるロウェット研究所のオア氏らによるネズミを使った酵素の研究があります。
ネズミを2つのグループに分けて、一つのグループの1211匹には人間が食べる加熱した25種類の食べ物を与え、もう一方の1706匹には生野菜と生牛乳を与えました。
2年半この実験はおこなわれ、結果は明らかな違いがありました。
加熱食を与えられた方のネズミのグループは、血液中の免疫グロブリン(抗体)が著しく低下し、繁殖能力、行動力共に大幅に低下しました。
毛並みも悪くなり、感染症にもかかりやすく、すぐに死んでしまうネズミも出てきました。
死んだネズミを解剖すると、腸炎、肺炎、貧血、心膜炎が多く見つかりました。
このグループ加熱食に加えてビタミン・ミネラルを補ったエサを与えましたが、それでも肺、腎臓、生殖器などに疾患が発生しました。
ガンに発症してしまったネズミもおり、このような病気はネズミではほとんど起こらないそうで、ビタミン・ミネラルが含まれていても、酵素(生の力)が加わらないと効果が無いことがわかりました。
もう一方の生食のネズミたちは病気にかからず健康でした。
アメリカでも4000匹のネズミを使って同様の実験が行われましたが、同じような結果が出ています。
フランスでは1920年代に、900匹の猫を使った酵素の実験が行われており、猫を2つのグループに分け、一方のグループには酵素を含んだ新鮮な牛乳と牛肉を与え、もう一方には低温殺菌した牛乳と加熱調理した牛肉を与えました。
結果は、新鮮な食物を与えられた方のグループは何世代にも渡り、健康的で活力に満ちていました。
酵素の含まれていない食事を与えられた方の猫たちは心臓病、腎臓病、甲状腺の病気、歯槽膿漏で歯を失うなど、人間と同じような生活習慣病にかかりました。
それに加え、その猫たちの二代目は、死産や病気を持って生まれるものたちまで出てきました。
三代目になるとメス猫は不妊症にもなりました。
この実験で「加熱した際に失われたものは何か?」という議論がされ、その結果「酵素」が見つかったのです。
動物園の例
地球上に存在している生き物の中で、酵素の含まれていない食物を食べるのは、人間と人間に飼われている動物たちだけです。
そして野生の動物は生活習慣病などの病気にはかかりません。
ここでアメリカ・シカゴにあるリンカーンパーク動物園の例を紹介します。
この動物園では、1923年以降から第二次世界大戦前までは加熱調理した食物にビタミン・ミネラルを加えたエサを動物たちに与えており、この時の動物たちは人間のように急性あるいは慢性の胃炎、十二指腸潰瘍、腸、腎臓、肝臓、副腎の病気、心臓病、甲状腺の病気、関節炎、肺結核、血管病、悪性貧血、そしてガンなど少なくとも30種類以上の病気が発生していたといわれています。
今ではライオンやトラなどの肉食獣には生の肉、骨やレバー、ゴリラやチンパンジーなどの類人猿にはバナナ、リンゴなどの生の果物と生の野菜を与えており、動物が病気で死ぬことが少ないことで有名な動物園になりました。
この動物園の影響で他のアメリカの動物園もこれを見習い、生のエサを与えるようになりました。
生のエサを与える割合の多い動物園の動物ほど死ぬことが少ないというデータも出ています。
私たち人間も、ビタミンやミネラルを取るだけではなく。生の力(酵素)を含んだ食事をしなければならないことがこの例からもわかります。
私たちも酵素の含まれた食べ物を中心に食事をしていれば、現代の多くの人間が抱えている病気も減ると思います。
次は酵素食と人間の例を紹介したいと思います。
人間の例
実はこういったことは人間にも多く例があります。
カナダのモントリオール総合病院のラノヴィッチ氏の報告によると、北極圏に住むイヌイット(カナダの先住民)は魚やアザラシなどの海獣、カモメなどの海鳥を生で食べています。
野菜を食べるのは夏の限られた時期だけですが、彼らは大変健康で、目・耳・鼻・歯などが丈夫で、血管も若々しく、血圧などのデータもすべて正常のようです。
しかし、文明に近づき、調理した肉や魚、缶詰、乾燥食品、ファストフードまで食べ始めてしまった南方のイヌイットは、動脈硬化が増え、高血圧や心臓病、腎臓病などに苦しむようになってしまったと報告されています。
ネイティブアメリカンも同じで、元は野菜中心の生活を送っていましたが、アメリカ政府に保護され、精製された穀物やパン、砂糖菓子、缶詰の豆・トウモロコシ、肉などを食べるようになってからは、肺炎を始め、多くの病気にかかっています。
今でも、昔ながらの農業生活を営んで生活しているネイティブアメリカンは、いたって健康的だと報告されています。
アフリカでも食の欧米化が進み、上記の例と同様の事態が起こっています。
肉、チーズ、牛乳などの乳製品、パンやスナック菓子、チョコレートなどの砂糖菓子が大量に欧米から入り込んでくるようになり、便秘、痔、大腸炎、潰瘍性大腸炎、虫垂炎、大腸憩室症、大腸ポリープ、大腸ガンなどの消化器系の病気が次々と発生するようになりました。
さらに、並行して高血圧、糖尿病、肥満、心臓病などの血管、代謝系の病気、甲状腺異常などの内分泌系の病気も増えています。
上記の病気たちはかつてのアフリカにはほとんど存在しなかった病気です。
欧米から入ってきた加工食品にはビタミン・ミネラル、食物繊維やファイトケミカルがほとんど含まれておらず、酵素にいたってはまったく含まれていません。
まとめ
ネズミやネコに、生の酵素が入った食物と加熱調理した食べ物を与えた実験結果では、酵素の含んだ食べ物を食べた実験群は健康的で、加熱食を食べたもう一方は様々な病気やガンになった。
たとえ加熱食にビタミン・ミネラルを加えたところで結果は変わらなかった。
人間も同様で、各国の先住民たちも生の動物、新鮮な果物や野菜などを食す彼ら本来の伝統的な生活をしているところは精力的で元気だが、近代文明に近づいてしまったグループは、我々現代人と同じような疾患にかかるようになった。
今回紹介したこれらの例からも、これから私たちがどのような食事をしていけばいいのか自ずと見えてくると思います。
あなたの健康を願っています。