便についてこちらの二つの記事で書いているでぜひお読みください。
便については上の記事で書いたので、今回はオナラについて、そして若者と老人の腸の健康度について書いていきます。
オナラのにおいと腸の状態
オナラは腸内のガスであり、腸内には100㎖から多くて2ℓのガスが溜まっており、同じぐらいの量を毎日排出しています。
その成分は窒素ガス90%、炭酸ガス5%、残りの5%が水素またはメタンガスです。
ほとんどの腸内のガスは、オナラとして排便時に便と同時に排出されます。
だから便秘の人は腸内にガスが溜まってしまいます。
それではオナラとして排出されずに腸内に残ってしまったガスはどうなるのでしょうか?
ゲップや皮膚からもガスとして排出されており、他に血液中に取り込まれ、再び体内を巡ります。
便秘が原因で、便の腐敗によって作られる悪臭ガスがからだに再び取り込まれるのは健康・美容にとって大敵であり、口臭や体臭も臭くなります。
腐敗したガスがからだに吸収されるぐらいなら人前でオナラをするのを私は選びます笑
肉食のオナラは臭い
高脂肪・高たんぱくの食事をする肉食動物のオナラは臭く、これはたんぱく質を分解する悪玉菌の繁殖を促すためです。
悪玉性の大腸菌(日和見の大腸菌もある)やウェルシュ菌などの悪玉菌が腸内の腐敗させ、アンモニア・インドール・スカトール・硫化水素などの有害物質を作り出し、これらが0.1%でも混じると、オナラは臭くなります。
なのでどうしても肉ばかり食べている人のオナラは臭くなり、腸の調子もよくありません。
さらに悪玉菌が優位になると腸内はアルカリ性に傾き、免疫力が落ちることで感染症やガン(ガンはからだがアルカリ性の時に起こる)など様々な病気になりやすくなります。
逆に善玉菌優位の腸内フローラを作れば、オナラの臭いは臭くなくなり、腸内環境がよくなり、快便にもなります。
オナラは燃える?
オナラの成分にはメタンガスが含まれていると最初の方で書きましたが、メタンガスは可燃性であり、「電気メスを使った手術で爆発が起きた」という例があるそうで、今では手術前には患者のお腹にガスが溜まらないように徹底指導が行われているそうです。
便やオナラに含まれるメタンガスや水素は燃えるので、トイレをした後ににおいが気になる場合は、マッチを一本燃やすか、ライターをしばらく着火すると消臭できるという裏技があります。
同棲したてのカップルで臭いの気になるときなどはぜひ安全に気を付けて試してみてください笑
お年寄りの腸の方が元気?
今の働き盛りの若者の食事を見てみると、ジャンクフードや肉食中心の食事、ラーメン、脂質、糖質だらけのスイーツなどを好きな人達が多く、「若いからまだ大丈夫」と健康に気を使っている人も少ないです。
さらにデスクワークが増え、便利になったおかげでからだを動かす必要の無くなった仕事も増えて、さらに、意識的に運動している人たちも減っています。
これらは腸内環境の悪化をまねき、現に様々な病気が年々増えています。
反対に今のお年寄りの方たちの、若い時から和食中心で、食材の質も、食べているものの質はよく、多少はジャンクフードも食べていたと思いますが、今と比べてはるかにお店の数が少なかったので、食べる機会が圧倒的に少なかったと思います。
労働時間も長く、肉体労働をしている人たちも今よりも多かったです。
若い時からの食生活はなかなか変わらないので、今でも、特に農村部の方たちは、和食中心のお年寄りの方が多いです。
「時代が違う」といってしまえばばそれでおしまいですが、意識すれば、昔の人たちがしているような食事が今でもできます。
全て意識の問題です。
「今の若い人たちの腸年齢は、実年齢よりも大幅に老けている!健康な老人たちの方が腸年齢が若い!」
と、生物学者であり、腸内細菌研究の第一人者である辨野義巳さんは述べています。
腸を若返らせる方法
- 食事を意識して変える(ジャンクフード、炭水化物中心の食事を避け、食物繊維の摂取量を増やす)
- 激しすぎない運動をし、腹筋を鍛える
- ストレスの軽減
長寿村の悲劇
最後に、かつて日本一の長寿村といわれた、「山梨県・棡原(ゆずりはら)村」についてのエピソードを紹介したいと思います。
今から約5、60年以上前までは、長寿村として有名で、彼らの食生活は動物がとれないために、肉は食べず、川魚をたまに食べる程度で、動物性たんぱく質はほぼ摂取していなかったみたいです。
主食は米ではなく、あわ・ひえ・麦などの雑穀が中心で、それに豆類やイモ類、さらに漬物や自家製味噌などの発酵食品もたくさん食べられており、ほとんど菜食中心の粗食の生活をしていました。
食物繊維の摂取量は、都会の人ではなく、「農村部の人たちの5倍」だったようで、さらに土地が急斜面で周囲に平野部が少なく、その中で農業を営んでいたので、平野部の農家の方たちよりも重労働でした。
そのおかげで足腰もとても強かったそうです。
棡原村の人たちは80歳を超えても元気なお年寄りのかたばかりで、亡くなる際には、朝起きたら亡くなっていたり、農作業の途中で立ったまま生き途絶えていたりなど、今ではほとんどない老衰で亡くなる方が多かったようです。
誰が聞いても、「こんな生活してたら健康になるわ」って感じの生活ですね笑
この村のお年寄りたちの腸内細菌を、前述した辨野氏が検査した結果、東京都の成人たちと変わらない量のビフィズス菌の数で、悪玉菌は、東京都の老人たちよりも劣勢だったそうです。
しかし、棡原村に道路が開通し、近代文明がこの村に入ってきたことにより変わってしまいました。
村にはそれまで食べられていなかった肉や魚、米などの食べ物や、コンビニができて添加物まみれの食べ物、ジャンクフードも手に入るようになりました。
若い世代は車で都会まで通勤に行くようにもなったので、肉体労働も徐々に減っていき、都会に行くことよって、都会の贅沢な食事や欧米から来た食事をする機会も増えたことでしょう。
このことにより何が起こったかというと、お年寄りよりも、その子供たちの方が早く亡くなる「逆さ仏(さかさぼとけ)」という現象が頻繁に起こるようになりました。
そしてついには長寿村として有名だった棡原村も幻となってしまいました。
まとめ
日本人としての長生きの秘訣の答えは、ほとんど棡原村のエピソードの中にあると思っています。
からだを動かし、粗食で、食べ過ぎず、食物繊維をたくさん摂取することで健康への道が開けるのではないかと思います。
あなたの健康を願っています。