私は潰瘍性大腸炎になってから食について勉強するようになり、「この添加物が入っている食べ物は避けよう」というものがいくつか存在します。
その中でも特に私が意識して避けている添加物が、今回紹介する「発色剤」です。
発色剤として使われている添加物が肉に含まれている物質と反応することで、発ガン性のある物質に変化します。
この添加物についてはぜひ知っていていただきたいので最後まで読んでみてください。
発色剤はなぜ使われているのか?
発色剤がよく使われている食材は、ハム・ベーコン。ウィンナー・サラミなどの食肉加工品やいくらやたらこ・明太子などの魚卵です。
これらはお酒のつまみとしても最高で、好きな人も多いかと思います。
これらの食材はある程度時間が経つと、血液や筋肉の色素が空気中の酸素と結びついて徐々に変色し黒ずんでいきます。
それを防ぐ目的で発色剤が添加されているのです。
細菌の繁殖を抑制するためにも用いられており、ボツリヌス菌やO157の毒素の増加を抑える効果があるとされています。
発色剤として使われている添加物は「亜硝酸ナトリウム」と「硝酸ナトリウム」の主に2つで、これらは毒性が非常に強い事で有名です。
毒性が強いのでもちろん使用量には制限があり、発色剤入りの食品を適量食べたからと言って中毒症状を起こすことはなかなかないですが、危険性があることに変わりはありません。
1つずつ見ていきましょう。
亜硝酸ナトリウム(Na)または亜硝酸塩
食肉加工品や魚卵類は時間が経つと色素が変色して色が黒ずんでいくと述べましたが、亜硝酸ナトリウムを添加すると、化学反応を起こして安定した色素に変化します。
その色は綺麗な赤色をしていて、さらに長期間色が変わりません。
これは魚卵類でも同様の反応をおこします。
綺麗な色を長期間保つようにすることで消費者にその食品の見た目を良くし、買ってもらうためにだいたいの食肉加工品や魚卵類には亜硝酸ナトリウムが添加されているのです。
しかし、この見た目を良くするために添加されている亜硝酸ナトリウムには非常に強い毒性があるのです。
猛毒として有名な青酸カリ(シアン化カリウム)の致死量が0.15gです。
これまでの中毒例から計算された亜硝酸ナトリウムの推定致死量は0.18~0.25gと、恐ろしい事に青酸カリと大きく変わりません。
もちろんそれだけ危険性の高い添加物なので使用量は制限されており、1度に大量に亜硝酸ナトリウムの添加された食品を食べなければ、すぐに身体が不調になるわけではありません。
もう一つ亜硝酸ナトリウムの危険なところは、私たちが肉や魚などのタンパク質を食べると、その食品が体内で消化されている過程で「アミン」という物質ができます。
亜硝酸ナトリウムとそのアミンという物質が結びつくと「ニトロソアミン」という非常に強い発ガン性の物質に変化することがわかっています。
ニトロソアミンにはいくつか種類があり、代表的なN-ニトロソジメチルアミンをエサや飲料水に0.0001~0.0005%という低濃度で混ぜ、それをラット(実験用白ネズミ)に長期間与えると肝臓や腎臓にガンが引き起こりました。
動物に亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウムは硝酸塩の一種)とアミンを投与した実験では、胃の中でニトロソアミンができ、ガンが発生しました。
ニトロソアミンは食肉製品からも見つかっていて、すでに市販のハムやベーコンなどに微量ながらニトロソアミンが出来ている可能性があります。
食肉を加工した段階で、亜硝酸塩とタンパク質が反応してニトロソアミンが出来てしまっている可能性が高いということですね。
硝酸カリウム
硝酸カリウムは自然界に存在し、別名「硝石」と呼ばれる鉱物です。
先ほど紹介した「亜硝酸ナトリウム」とともに黒ずみを防ぐのと、細菌の増殖を抑制するために、ハム、ベーコン、ウィンナー、サラミなどの食肉加工品に使われています。
最近では危険性があるために両方が使われることは少なくなっています。
毒性の実験ですが、牛に硝酸カリウムを1.5%含んだ飼料を食べさせると、中毒を起こして死んでしまいました。
これは、硝酸カリウムが牛の胃の中で「亜硝酸カリウム」という毒性の強い物質に変化したためと考えられています。
また、微量に硝酸カリウムを含んだ水を乳幼児が飲んで中毒症状を起こしたというケースが数多く報告されています。
硝酸ナトリウム(Na)
硝酸ナトリウムも自然界に存在する岩石に含まれていて、別名「チリ硝石」と言います。
人工的にも作られていて、炭酸ナトリウムなどに薄い硝酸を加えて作られます。
毒性として、人間が硝酸ナトリウムを一度に1g以上摂取すると中毒症状を起こし、8g以上で死亡する人が出始めます。
硫酸第一鉄
これはあまり聞きなれない添加物ですが、かなり危険性が高いので覚えておいてもらいたいです。
黒豆、漬物、野菜、果実などの変色を防ぐ目的で使われています。
急性毒性が強く、20~30gが人の推定致死量です。
ウサギに体重1㎏あたり0.75~1gを口から与えた実験での結果は、中毒症状を起こし、肝臓に激しい出血が見られました。
人間の場合も多量摂取で死亡したケースがあり、激しい腸への刺激、虚脱(急激な血液循環の障害)、チアノーゼ(皮膚や粘膜が青くなる)が起こります。
こんな恐ろしいものを食品に使わないでいただきたいと心から思います。
発色剤はどのように気を付けるべきか
発色剤として使われている添加物がいかに危険かわかっていただけたと思います。
見た目をよくするのは置いておいて、危険な細菌の増殖を抑制するのは、命に関わることもあるので確かに大事だと思います。
それでも、使用量を制限しなければならない程毒性が高く、しかも日常的に口にすることの無い「鉱物」を食品に添加することは私はおかしいと思います。
私はハムやソーセージ、サラミ、ベーコンなどを自分で買う時は「発色剤不使用」や「無塩せき(発色剤を使わずに漬け込んだ商品)」と書いてある商品を買うようにしています。
明太子やたらこなどの魚卵の加工品を買う時も同じです。
外食の時にはごくまれに口にしますが、基本的には避けるようにしています。
極端ですが、「ほとんどの食肉加工品や魚卵の加工品は危険」と思うようにしてからは、自分から進んで食べようとは思わなくなりました。
最近では普通のスーパーにも発色剤を使わずにハムやソーセージなどを作っているメーカーの商品が置かれるようになってきたので、そういった商品を買うことをおすすめします。
あなたの健康を願っています。
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