甘いものが好きな人は多いと思いますが、甘味料についてはどう考えていますか?
私は甘いものが大好きです。
砂糖がからだに良いものでは無いと分かっていながら食べてしまいます。
潰瘍性大腸炎になっても食べてしまいます。
でも病気になって色々と調べるうちに、人工甘味料には気を付けるようになりました。
人工甘味料は本当にたくさんの種類の甘い食べ物に使われているので、甘いもの好きにとっては避けるのが結構大変です。
今回は多くの食品に使われている人工甘味料の危険性をまとめていくので、「甘いもの好きだけども人工甘味料が気になる」という人や、「人工甘味料に興味のある」という人はぜひ参考にしていただきたいと思います。
人工甘味料の種類
甘味料は名前の通り、食品に甘味を与える添加物ですが、同じ甘味料といえど、個々の添加物によって毒性は異なってきます。
人工甘味料にも種類があり、「完全に人工的に作られたもの」と「自然の植物や果物に含まれている甘味成分を抽出して加工したもの」とに分けられます。
ここでは前者を「合成甘味料」、後者を「天然甘味料」と呼ぶことにします。
本当は天然甘味料とは、砂糖やはちみつなどの事を指しますが、ここではわかりやすいように上記のように分けるようにします。
多くのサイトが細かくたくさんの甘味料についてまとめていますが、ここでは日常でよく使われている人工甘味料を厳選して、簡単にまとめて書いていきます。
合成甘味料
アセスルファムK
アセスルファムKは2000年に認可されたかなり新しい添加物です。
砂糖の約200倍の甘さがあると言われており、清涼飲料水やダイエット甘味・食品、お菓子などに使われています。
マウスに体重1㎏あたり6gと大量のアセスルファムKを口から与える実験が行われ、そのマウスは痙攣して死亡し、胃粘膜の出血や小腸の充血、肺のうっ血が見られました。
犬に0.3%、1%、3%のアセスルファムKを含むエサを2年間食べさせた実験では、0.3%群でリンパ球が減少し、3%群では肝障害の時に増えるGPTが増加し、リンパ球が減少しました。
こういった新しい添加物は、「長い期間摂取し続けるとどうなるか」という研究データが少なく、長期間の摂取には大変リスクがあるので、避けた方が安全です。
アスパルテーム
アスパルテームは多くの商品に甘味料として使われていますが、長い間危険性についての議論が続いています。
1965年にアメリカの医薬品企業であるサール社によって開発され、 アスパラギン酸とフェニルアラニンという2種類のアミノ酸とメチルアルコールを結合されて作られます。
アメリカでは1981年に使用が認められて使われ始めましたが、アスパルテームを摂取した人たちから頭痛やめまい、不眠、視力・味覚障害などが起こったという苦情が相次ぎました。
日本では味の素株式会社が輸出用として早いうちからアスパルテームを製造していて、1983年に日本国内での使用が認可されました。
ここから清涼飲料水、ダイエット甘味料・食品、ガム、乳酸菌飲料などに使われるようになりました。
アスパルテームは「フェニルアラニン」というアミノ酸の一種を含んでいて、「フェニルケトン尿症」というフェニルアラニンの代謝がうまくいかない体質をもった新生児がフェニルアラニンを摂取すると、脳に障害が起こる可能性があります。
それを予防する為に、アスパルテームを表示する際に、「アスパルテーム・L・フェニルアラニン化合物」と表記して注意喚起をしています。
アメリカではアスパルテームと脳腫瘍との関係がずっと問題視されていて、1990年代後半には複数の研究者によってアスパルテームが脳腫瘍を起こす可能性があることが指摘されました。
イタリアでは2005年に行われた実験があり、濃度の異なるアスパルテームをラット(実験用白ネズミ)に与え続けたところ、白血病やリンパ腫の発生が見られ、投与量が多いほどそれらの発生率も高かったという結果が出ています。
人間が食品から摂取している量に近い割合のアスパルテームの摂取でも異常が観察されたそうです。
このような危険性を含んでいるので、アスパルテームを使った食品は避けた方が無難ですね。
スクラロース
スクラロースもアセスルファムK同様、イギリスで開発された比較的新しい添加物で、1999年に認可されました。
砂糖の約600倍の甘味があり、清涼飲料水、ダイエット甘味料・食品、サプリ飲料、デザート、ドレッシングなどによく使われています。
スクラロースはショ糖に塩素原子を加えて作られた有機塩素化合物です。
この有機塩素化合物は自然界にはほとんど存在せず、自然界に存在しない物質が体内に入った場合は適切に代謝をされないので、体にとって毒性である可能性が高いです。
スクラロースの急性毒性は弱いですが、スクラロース5%を含むエサをラットに与えた実験では、脾臓や胸腺のリンパ組織に委縮が見られました。
妊娠したウサギに体重1㎏あたりに0.7gのスクラロースを強制的に食べさせた実験では、ウサギが下痢を起こし、それに伴う体重減少、そして死亡や流産が一部で見られました。
他にも色々な動物で実験が行われていて、それらの実験では「問題なし」ということで使用が認可されました。
スクラロースは非常に分解されにくい化学物質で、人間の体内に取り込まれた場合には全身に回って、ホルモンや免疫のシステムを乱す心配があります。
自然界には存在しない化学構造をした物質であり、動物実験の結果をふまえても、私は安全だとは言い難いです。
日本での仕様の認可がされてから20年程しか経っていないので、将来毒性を示す研究データが発表される可能性もあるので、まだ避けて様子を見たほうがいいと思います。
ソルビトール(ソルビット)
ソルビトールは元々植物に含まれる甘味成分で、特に果実や海藻などに多く含まれています。
今は、デンプン、ブドウ糖、麦芽糖等から作られていて、甘味度は砂糖の60%と甘さ控えめで低カロリーなので、様々な食品に使われています。
果実などに含まれている成分なので毒性は弱く、急性毒性はほとんどありません。
ソルビトールを10%及び15%という高い割合でエサに混ぜてラットに食べさせ、4世代にわたって調べた実験では、異常は見られませんでした。
人間に食べさせる実験も行われていて、食事と共にソルビトールを1日に40gを長期間とっても異常は見られませんでした。
しかし、50g以上とると腸から吸収されにくくなり下痢を起こすことがあります。
ただ50gも1日の食事の中でとることはないので、大きな心配は無いと思います。
サッカリンNA(ナトリウム〉
サッカリンNaは、アメリカでラットにサッカリンNa5%を含むエサを2年間食べさせた実験で、子宮や膀胱にガンが発生したという結果が出て、かつて日本では発ガン性があるとされていて厚生省が使用を禁止していました。
しかしその後、その実験で使われたサッカリンNaには不純物が含まれていて、それがガンを発生させたという説が有力になり、厚生省は再び使用禁止を解除して再び使えるようにしました。
さらにその後、1980年にカナダで発表された実験で、ラットにサッカリンNa5%含むエサを2世代にわたって食べさせたところ、2代目のオス45匹中8匹に膀胱がんが見られました。
その実験結果は気にせず、サッカリンNaは今でも使われています。
サッカリンは今では歯磨き粉や、加工食品、ダイエット甘味料などによく使われています。
表示「サッカリン」と表記されているものもありますが、毒性はこのサッカリンNaとほぼ同じと考えられています。
キシリトール
キシリトールは元々、イチゴやプラムなどに含まれている糖アルコールで、砂糖と同じぐらいの甘味です。
1960年頃から、植物に含まれているキシロースを原料として化学的に合成され始め、甘味料として使われるようになりました。
ガムやお菓子類、ジャムなどに使われていて、特に多くのガムには、「虫歯を防ぐ甘味料」ということで使われています。
ビーグル犬にキシリトールを2~20%含むエサを104週間(約2年間)食べさせた実験では、10%以上含むエサを与えた群で、肝障害の際に増えるGPTが高くなり、肝細胞の色が淡く変化しました。
マウスに2%、10%、20%含むエサを102~106週間(約2年間)食べさせた実験では、10%群と20%群で体重の増え方が悪くなり、膀胱結石の増加、膀胱細胞の変質と異常増殖が見られました。
ただしこれは動物に大量にキシリトールを与えた実験なので、人間にどのような影響を与えるかはよくわかっていません。
もともとはイチゴやプラムなどの果物に含まれている甘味成分なので、大量にとらなければ問題は無いと思います。
天然甘味料
ステビア
ステビアは、南アメリカ原産のキク科のステビアの葉から熱水で抽出し、精製して得られた甘味成分です。
主な成分はステビオシドとレバウジオシドといいます。
清涼飲料水、インスタントラーメン、スナック菓子、ダイエット甘味・食品、ガム類、漬物など様々な食品に使われているので、聞いたこと事のあるという人も多いかと思います。
ステビアの葉には不妊・避妊作用があるといわれています。
実験でラットにステビアの葉および茎から熱水で抽出したものを試料(分析や検査に用いるサンプル)として18日間与えた実験では、妊娠率が21~28%低下し、50~60日間の回復期間の後でも36~48%という妊娠率だったようです。
しかしこれは古い実験で、その後、妊娠可能なラットに対し、その実験の20~30倍も濃度の高いステビア抽出液を、交配期間を含む18日間、飲料水として自由に飲ませた実験では、主産率は83.3%と高く、生まれた子供の数も対照群と変わりありませんでした。
この実験から、不妊・避妊作用は否定されるようになってきました。
しかし1999年、欧州連合(EU)委員会はステビアが体内で代謝してできる物質(ステビオール)が動物のオスの精巣への悪影響があり、繁殖毒性が認められたという理由で、使用を承認できないという結論を出しました。
ステビアは香港やシンガポールでもステビアを使用した日本産の食品の販売が禁止されていました。
少し前にはそれだけステビアの安全性が疑われていましたが、現在ではEU、香港、シンガポールもステビアが認可されていて様々な国でステビアが認可されていて、安全性の高い甘味料として使用されています。
トレハロース
麦芽糖を酵素によって処理して作られるか、酵母またはある種の細菌の培養液や菌体から、水またはアルコールで抽出して、酵素によって分離して得られます。
自然の糖に近く、危険性は低いです。
甘草(カンゾウ)
添加物の甘草は、マメ科の甘草の根茎から熱水かアルカリ性の水溶液で抽出して生成し、得られたもので、主成分はグリチルリチン酸です。
醤油や味噌、清涼飲料水、氷菓、乳製品など、多くの食品に使われていて、漢方薬としても使われています。
市販の甘草エキス製剤を、男性15人と女性34人に13~142日間服用してもらい、血中のナトリウム、カルシウム、塩素、リン、および血液尿素窒素を測ったところ、ほとんど影響は見られませんでした。
中国産の甘草から抽出した乾燥エキスを調整して、ラットとマウスに体重1㎏あたり6gを口から与えた実験でも、毒性は現れませんでした。
エリスリトール
エリスリトールは添加物ではなく、食品に分類される糖アルコールです。
ブドウ糖を原料に酵母で発酵させて作られます。
消化されにくいため、エネルギー源とはならず、ノンカロリーとされています。
しかし、多量に摂取した場合は、消化されにくいことから下痢を引き起こすことがあります。
1998年にアサヒ飲料販売していた「オー・プラス」という清涼飲料水が、エリスリトールが大量に含まれており、下痢を起こす可能性があるという理由で自主回収されています。
人工甘味料は安全なのか?
私は人工甘味料の入っている食品を食べるとしても、出来るだけ動物実験で大きな毒性が見られないものを選ぶようにします。
動物は人間とは違うので代謝のされ方が違うかもしれませんが、同じ生物なので同じような毒性が起こらないとも限りませんし、少しでもリスクのある食品は私は取りたいと思いません。
摂取が多くなると下痢を引き起こしやすい甘味料も多いので、潰瘍性大腸炎を患っている私は、出来るだけ腸に刺激を与えないように、そういった甘味料も避けるようにして、自然に存在する砂糖やはちみつなどを甘味料として使った食品を選ぶようにしています。
どのような甘味料を口にするかの考え方は人それぞれだと思います。
ここに書いてある甘味料は日常でよく見かける多くの食品に使われているので、ぜひ食品を選ぶ際の参考にしていただきたいです。
あなたの健康を願っています。
引用元
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