あなたは毎回自分の便を観察していますか?
日本人は和式便所の時は嫌でも自分の便を見ていたのですが、洋式の便所が主流になってくるにつれ、意識して見なければ見る機会が減ってしまいました。
便の色、形状、においのすべてがあなたの腸の健康状態をおしえてくれます。
しかし最初は便を確認するのをためらうと思うので、これから便のイメージを変えていきたいと思います。
「便」とは
大便は80%が水分、残りの20%が腸内細菌と剥がれ落ちた腸粘膜、そして食べかすで構成されています。
「便」というは字は、「便り」という字にも入っているように、腸からの「お便り」であり、便所は、その便を受け取る「お便り所」になるんですね。
「便のにおい、色、形状を見ればあなたの健康状態がわかる」といいましたが、それをチェックしないということは、腸からのお便りを毎回無視してることになります。
そして、からだは不調を伝えてくれているのに気が付かずに病気になってしまう・・・
少し腸内環境の悪化によって起こる有名な病気の例を挙げると、
- 大腸がん
- 痔(腸内環境の悪化により便が硬くなった場合)
- 便秘
- 私の発症した潰瘍性大腸炎
- クローン病
他にも、腸とは一見関係ないように見えて
- 吹き出物
- 肥満による動脈硬化と糖尿病
- 乳がん
- アトピー性皮膚炎、花粉、食物などの各種アレルギー
見てわかるとおり、腸内環境の悪化は万病のもとなので、「便がいつもと違うこと」に気づき、しっかりとそこで対策をすれば悪化する前に防ぐことができます。
1gの便の中には1兆個近い腸内細菌が含まれているといわれ、現在の技術では1gの便さえあれば腸内細菌の状態がしっかりとわかるようになっており、それによって病気の早期発見、早期治療に役立っています
腸内細菌についてはこの記事で述べています。
便ができるまで
- 口の中で咀嚼された食べ物は固形物で約30~60秒、液体で約1~6秒かけて食道を通過し胃へ
- 胃の中では胃酸によって消化・分解が一食分約4時間かけて行われ
- 小腸、大腸を通って大腸の直腸に到着し、飲食後排便されるまで約30~120時間かかります。
食べるものや腸の状態によって排便までの時間がだいぶ違うのがわかりますね。
戦後の日本人の排便量の減少
第二次世界大戦中の便にまつわる話があるのですが、水洗トイレがまだ普及していない日本では、兵士たちは自分たちの拠点にトイレをする場所を決め、そこで排便をしていたのですが、その当時のアメリカ兵は偵察のためにそういった日本軍の拠点を訪れた際に、その拠点の便の量を見て兵力や、便の状態を観察して兵士たちの健康状態を判断しており、その時に便の量を見て、実際の兵力よりも「兵士の数が多い」と判断しており、当時の日本人の便の量はアメリカ人の想定を超えていたようで、それが災いして、アメリカからは通常よりも多くの戦力で対応されていたといいます。
当時の日本人の大便の量の平均は平均400gあったとされており、食事内容も白米や玄米、イモ類、根菜類などの野菜中心の食生活で、調味料では味噌、さらに付け合わせでは漬物、と食物繊維たっぷりかつ発酵食品をとっており、腸内環境は健康だったと思われ、それが当時の日本軍の強さにも直結していたと思います。
一方のアメリカ人は当時から肉食であり、便の量は平均150~200gといわれています、肉食だと食物繊維をとらないので、どうしても便の量が減ってしまいます。
当時のアメリカ兵は自分たちの基準で判断していたので、当時の日本兵の便量は想定を超えていたのです。
しかし戦後の欧米文化の流入により日本人の食生活は変化し、食物繊維の摂取量が激減した代わりに、肉や脂質の摂取量が増え、現在の日本人の便の量は平均150~200gとなってしまいました。
便が毎日出ない便秘の人も多いですね。
アメリカでは戦後、ガンなどの生活習慣病や肥満の人たちが増え、医療費がもの凄く高いこともあり予防医学が発達し、人々が野菜を摂取するようになり、今では日本の平均野菜摂取量を超え。
代替療法の普及もあり、日本とは対照的にガンも年々減っています。
アメリカと日本の野菜摂取量に関しる比較調査の記事をリンクしておくのでよければお読みください。
<31日は「菜(さい)の日」日本とアメリカの野菜摂取に関する意識調査>日本は中高年ほど野菜摂取量が多くアメリカは若年層の野菜摂取量が多いことが判明|カゴメ株式会社のプレスリリース
私は北米のカナダに住んでいる時にアメリカ、カナダで自分でよく観察をしていましたが、宗教ももちろん関係ありますが、ベジタリアンも日本と比べてはるかに多く(ベジタリアンがよいといっているわけではありません)、ベジタリアン向けのメニューがほとんどのレストランにありました。
日本にもはいってきている大手チェーンのレストランでも、日本にはベジタリアンメニューはありませんが、北米にはありました。
撮影者本人
上の写真は、私がカナダに住んでいる時によく行っていたヴィーガン(完全菜食主義)レストランのピザとラザニアとサンドイッチのようなものとサラダです。
チーズなども全て植物性の材料からできていて、普通のピザやラザニアだったら重たいのに、罪悪感なく食べれて、美味しかったのでよく行っていました。
太平洋戦争に負けてからアメリカの文化が入ってきたことにより日本では病気が増え、反対にアメリカの方は自分たちの食生活が良くなかったことに気づいて改善し、効果が出ている・・・
私は悔しくてたまりません。
だからこういったことを今ここで少しずづ発信しています。
まとめ
便は私たちに様々な事を教えてくれるお便りであり、戦後の食生活の変化により日本には病気が増えてしましました。
食物繊維の摂取量を増やし、排便量を増やして健康を目指しましょう!!
こちらの記事で食物繊維豊富な食べ物を紹介していますの参考にしていただけたらと思います。
あなたの健康を願っています。